石村真理ジャワ更紗展
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開催期間 |
2005.6.4〜6.19 |
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更紗のかおり
私がジャワ更紗(バティック)の技法を学んだジャワ島北岸のチレボンは、
古くから海の玄関口として栄えた港町です。
そのためチレボンの更紗の様式は異文化の影響がはっきりと見て取れ、
今にのこる多くの伝統模様の布達を目にすると、
「インド更紗みいたいだな」、「イスラームのカリグラフィだろうか」、「中国の吉祥模様をもとにしているな」、
「ヨーロッパのおとぎ話だ」、「日本の友禅のようだな」、とそれぞれに異国のエッセンスを感じます。
そこに描かれているモティーフ達は優美なものや斬新なものがあれば、線が不自然でどこか滑稽であったり、本来の模様が解体してしまって全く新しいかたちになっているものもあったり、バティック職人達が、異国からもたらされた布や資料に接して、その美しい造形に強い好奇心を持ち、
ジャワ独自のろうけつ染の手法を用いて、模倣ではない独自のものにしてしまおうという強い創作意欲を感じたのだと思います。
この異なる文化に接して、その様式を踏襲しつつも独自なものを生み出していくということ、これは私がモノを作っていくことでいつも念頭にあることです。私がジャワ更紗をやってみようと思い立ったのも異国情緒豊かでありながら異国の香りよりもむしろジャワの香りを強く感じるからです。
バティックに限らず、様式が確立しているものを学ぶ時は好奇心で心が躍ります。伝統柄には色々な意味があり、それが口から口へと伝えられる中に私も加わっているのだという満足感。自分から生み出されるものは時として滑稽であったり稚拙であったりして苦心したり、洗練にはほど遠いがユーモラスな形が生み出されて愉快になったり。最後には自分なりのかたちを掴むとなんともいえない満足感がこみあげてくるものです。
日本に戻ってからの私はジャワや日本、惹かれる国々、日々の生活で接したいろいろな事柄の影響を受けてロウ描きを続けています。
石村 真理
※バティック(BATIK)-日本ではジャワ更紗の名で親しまれている、インドネシアのジャワ島を中心に作られているろうけつ染の布。
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石村さんは、ジャワ島北岸のチレボンで、ジャワ更紗を学ばれました。
チボレンの更紗様式は、チボレンの町が古くから海の玄関口として栄えていたため
異文化の影響をかなり受けています。
しかし、異文化の影響を受けつつも異文化の模範ではなく、ジャワ独自のろうけつ手法を用いて創作されている、
そんなジャワ独自のものにしてしまおうという強い思いで生まれた”ジャワ更紗”に惹かれて、
自分もやってみようと思われたそうです。
そんな、石村さんの熱い思いを感じてみて下さい。
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受付にあるノートには、インドネシア系の
お名前もたくさん書かれていました。 |
テーブルクロスやスカーフの染色が、
なんとも言えないぐらい美しかったです。
(写真では、わかりにくいのが残念)
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これからの季節に必需品のヘアゴム。
あまりの可愛らしさに、いくつも買っていかれた方が
たくさんいらっしゃいました。
小さい方のボタンは、インドネシアで
購入されたものだとか・・・
不思議な形をしていました。
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ハガキのデザインも可愛くて、
どれを買うか悩む方が続出。
なんとも表現しきれない模様がGoodです!
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肩から掛ける事ができるカバン。
なんとリバーシブルになってます。
内側は、水玉模様だったり、ストライプだったりと
用途に合わせて使えるなんて嬉しいですよね。
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バンダナンと手提げ袋。
皆さん、手提げ袋の形を興味深く見られてました。
不思議な形してるかな〜? |
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カフェエプロン。どれも可愛いくて、使うのがもったいない様な気がします。 |
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石村真理
1972年 徳島市生まれ
1985年〜 高槻市在住
1995年 京都市立芸術大学美術科日本画専攻卒業
1997年 京都市立芸術大学大学院美術研究科修了
1997年 建築設計事務所勤務
2000年 インドネシア、ジャワ島へ2年間滞在
ジャワ更紗と出会う
2003年 インドネシアンカフェ「PAWON]を始める
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皆さん、ご来店ありがとうございました。 |
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